キューバ(その2)

 そういえば、キューバ旅行についていろいろと面白いことがあったのに、何も触れてなかったことに気づいた。書かなければきっとそのうち忘れてしまうだろうし、いずれ自分が読み返すときのことを考えて、キューバ第二弾。そもそもこのブログは僕の「雑感ノート」=メモ帳ですし笑。

 今回は行きは格安のJetBlue、帰りはDeltaだったんですが、出国に関しては事前情報でいろいろ調べていたけれどもやはり米国からの直通便が本当に乗れるのか一抹の不安が。JetBlueは格安航空なので、いつもの国際線ターミナル4ではなく、ターミナル5。搭乗手続きまで距離があるし、造りもショボい(けど、たぶん新しいターミナルなので出国前ロビーはJFKにしては近代的だった)。キューバ行きはネットはおろか、空港でも端末を使ったチェックインは出来ません。行ってみると、搭乗手続き自体が普通のカウンターではなくキューバ行きの専用窓口があることが判明。近くまで行くと浅黒いヒスパニックのJetBlue社員らしき人々がニコニコしながら案内してくれる。みんなとてもフランクで、テキパキと搭乗手続きをしてくれた。米国はいま、くだらない既成のせいで観光目的の渡航を禁じているけれども、普通に「観光ですね〜?じゃあこの紙にサインして〜」みたいな感じだった。案内してくれた女性がラジオでかかった曲に合わせて思わず歌いだしてしまったところで僕と目が合い、恥ずかしそうに笑っていた。あとでゲートをくぐって飛行機に登場する時、パスポートをチェックしていたその女性と再会。「あ、あなた今朝会った人ね」と言われる。飛行機は国内線なみに小さく、登場人数も少なめだったので快適でした。

 キューバの空港は案の定古臭い。なんというか、感覚的には日本の伊豆や熱海に旅行するときのような、すべてが30年ぐらい古い印象を受ける。思いのほか、中国系や韓国系の旅行者も多い(その後知り合った観光客たちの傾向からして、カンクンのついでに来る人が多いのだろう)。入国審査はちょろいけど、とにかく時間がかかる。入国してからも、両替に時間がかかるし、空港職員でも英語ができなかったりする。外に一歩踏み出すと、夏のギリシャを思い出させる、じっとりとした真夏の天気。でも、氷点下のニューヨークから来たのでそれがとても嬉しかった。タクシーをつかまえて、とりあえず宿泊予定地の旧市街へ。
 前回も書きましたが、キューバでの宿泊は旧市街のカーサ。キューバはネット関係が貧弱なので、基本的に高級ホテルでもないかぎり宿は代理店を通すか、国際電話で予約するか、現地で探すか。実際に行って確認した通り、カーサは至る所にあるので、とりあえず現地で探しても問題ない。僕は今回は、Airbnbで予約しちゃいました。このカーサのオーナ、Gustavoがとても良い人でした。歳たぶん50前後、非常に小柄で、すごくシャイな奥さんと二人でいつもニコニコしている。大学生の娘さんもぜんぜんこまっしゃくれたところのないすごく普通の良い子。顔が日本人にも見える美人で、家族の雰囲気や人との接し方はほんとうに日本の普通の田舎の家庭にお邪魔しているような感じを受けました。
 さて、キューバではどうも中国製の衛生受信機のようなもの(深センとかで売っているやつですね)が普及して、どの家庭もスペイン語系の番組や字幕付き海外番組を普通に視聴している。Gustavoの奥さんはいま、日本の朝ドラ『カーネーション』にハマっているらしい。ちないに、娘の大学の友達は日本のアニメが大好きなそうな(『ナルト』と『弱虫ペダル』特に好きらしい)。ほんと、漫画家さんは世界中どこにいっても自分のファンがいて、すごいですね。

 うーん、この調子で書いてると二回じゃ終わらないですね笑 とりあえず、旅行中印象に残った出会いだけ――その1)N村君。Gustavoの紹介で彼の勤めているホテル(旧市街の目抜き通りのめちゃくちゃキレイなホテル)のシガーバーに行ってみたら、突然日本人の男子が通訳として現れた。彼は日中ハーフとしてマレーシアに生まれ育ち、高校から日本に来て、現在、キューバで医学留学していると言う。なかなか珍しい人物ですね。シガーバーに普段からたむろしており、Gustavoとも友達なので、接待を頼まれたらしい。素晴らしい青年でした。
 その2)カナダ人のマクドナルドさん(ファーストネーム忘れちゃった笑)。バラデロという観光地で仲良くなった50前後の消防士のおっさん。ミッツ・マイケルセンにそっくりの渋い男。見た目通りなんかすごく雰囲気があるので、戦争映画に出てそうなタイプだなーと思っていたら、やはり元軍人だった。ずっとスペイン語をしゃべっていたので、英語で会話できる相手が見つかって嬉しいと言っていた。僕がもう少しフランス語ができたらもっと良い話相手になれたでしょう。いっしょに酒を飲んで、昼飯を食べて、いろんな会話ができてとても楽しかったのを覚えている。
 その3)香港人のカップル。ピニャーレス渓谷という世界遺産へのバスツアーで一緒になった、イケメンと美女のカップル。なんとこの旅行がハネムーンだった。歳は聞いてないが、20代後半だと思う。彼氏の方は銀行員、彼女は最近独立してファイナンシャルプランナーらしい。彼氏が男子校出身のエリートだったのもあって、やけに気があった。
 その4)そうそう、ヘミングウェイ関係の場所に連れっってもらったタクシーのオジさんを忘れるところだった笑。キューバのVoiceという歌番組で優勝したことがあり、キューバでは知らない人はいない有名人と言っていた(ほんとか?笑)。もともとは大学で英語を教えていたらしいが、食えないのでタクシー運転手になったらしい。息子も水泳のオリンピック選手なのだが、それでは食えないので今年からタクシーをやっているとか。このへんはキューバのリアルな経済事情がよく分かる話で、公務員は給料激安(医者でさえ月40ドル)なので高学歴な人でもタクシー運転手のほうが儲かるということ。スムースジャズが好きということで、音楽の話で意気投合。キューバの歴史から文化から、社会事情までいろんなことを聞きまくり、いろいろ教えてもらうことができた。

 こんなとこですかね。まぁ、もともと日記とか書くの苦手なので、また気が向いたらということで・・・。それでは、みなさま良いお年を。









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