ルイジ・ボッケリーニ

 昨日、『食戟のソーマ』をまとめ読みしていたのですが、15巻ぐらいまではすごい面白かったのに、突然ヒロインの父親が登場してわけの分からないクーデターみたいのを起こして学園を乗っ取ったあたりから死ぬほどつまらなってびっくりしました。「食戟のソーマ 展開」とかでググると大量のアンチコメが出て来るし、実際にジャンプ誌上での人気もこの時期からガタ落ちした模様。たぶん担当の編集が変わったのだろうと思いますが、最近のジャンプの漫画は引き伸ばしの結果「脇役増やし過ぎ」+「敵に魅力がない」という失敗のパターンを繰り返している気が(『トリコ』とか『ヒロアカ』とか)。『ソーマ』とキャラクターの配置構造とかストーリーの展開がそっくりな漫画に『史上最強の弟子ケンイチ』というのがあって、あれはもはやポストモダン漫画といっていいくらい差異と反復を繰り返した結果、打ち切りエンドとなったのですが、たぶん『ソーマ』も同じくらい悲惨な打ち切りを迎えると思います。

 さて、表題のルイジ・ボッケリーニですが、クラシック界ではハイドンやモーツァルトと同時代人の古典派の作曲家ながら、知名度は格段に劣るややマニアックな作曲家です。しかし彼のメヌエットはおそらく誰でも知っているぐらい有名↓



以下、wikipedia からの引用ですが:

ボッケリーニはハイドン、モーツァルトと同時代の作曲家でありながら、彼らとは一味異なる独特な作風を固持しているといわれる。
つまりモチーフの展開を中心としたソナタ形式を必ずしも主体とせず、複数のメロディーを巧みに繰り返し織り交ぜながら情緒感を出していくのがその特徴で、時としてその音楽は古めかしいバロック音楽のようにも斬新なロマン派音楽のようにも聞こえる。また、後期の作品にはスペインの固有音楽を取り入れ国民楽派の先駆けとも思える作品を作っている。
これは一つにはボッケリーニ自身が当時まだ通奏低音に使われることの多かったチェロのヴィルトゥオーソであったため、自らを主演奏者とする形式性より即興性を生かした音楽を作ったこと、また、当時の音楽の中心地であるウィーンパリから離れたスペインの地で活躍していたこともその理由として考えられる。

ということで、私も先日たまたま車のラジオで彼の曲が流れてきたのを聞いて、まさにバロックのようでもありロマン派のようでもある作風に「なんじゃこりゃ?」となりつつも、その良さにとりつかれてしまった一人であります。その時流れていたのが↓



ピッチカートの使い方がギター的だったり、8:00~からの弦の旋律の絡み方が即興的だったりするのがとてもおもしろいのですが、残念ながらYoutubeにあるものは音源が悪すぎる。
ボッケリーニの音楽はちょっと構成が甘いというか、やはり即興っぽいケレン味があるので、ベートーヴェンなどが古典的な様式美を完成させていった結果、現代に至るまでほとんど評価されていなかったようですが、ふだんジャズとかフリーの即興ばかり聞いている私にはかなり魅力的に感じられました。


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